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フロートガラス製造

世界のガラス産業の核となるフロート製法は、ピルキントン社によって1959年に開発され、高品質ガラス製造技術の世界標準となっています。建築用のクリアガラス、着色ガラス、コーティングガラスと自動車用のクリアガラスや着色ガラスがフロート製法により生産されています。

メッセージ

フロートガラス製造工程で用いられる原材料のうち、ガラス素地の重量に占める割合が一番大きいのはケイ砂です。ソーダ灰は最も高価な原材料のひとつで、重量に占める割合は約16%ですが、原材料コストに占める割合は約60%となります。

平均すると原材料のおよそ15%がリサイクルガラス(カレット)です。カレットを使用することで、製造工程で消費されるエネルギーを削減することができます。

フロートガラス製造はその工程でエネルギーを大量に消費しますが、製造工程で消費されたエネルギーは、使用時の省エネルギー効果により早い段階で相殺されます。

 

フロート製法

フロート製法は、世界のガラス産業の核となる技術です。英国のアリステア・ピルキントン卿によって発明され、1959年発表されたフロート製法により、建築用のクリアガラス、着色ガラス、コーティングガラスと自動車用のクリアガラスや着色ガラスが生産されています。フロート製法は発明当初は6mm厚のガラスしか製造できませんでしたが、今では、0.4mmから25mmまでの厚みで製造可能です。

約1,000℃の溶融ガラスは、連続的に炉から溶融スズのバスに注がれ、スズ上で浮かんで広がりながら平滑な表面を形成します。ガラスの厚みは固化するガラスリボンをバスから引き出すスピードによって制御されます。この後、ガラスは徐冷工程を通って、両面ともに鏡のように平坦な製品となります。

フロートラインは、稼動開始してから改修期を迎えるまで10~15年間にわたる生産期間中、ノンストップで操業を続け、毎年約6,000kmのガラスを製造します。採算ラインを超えるには稼働率70%以上が必要となります。建築用の透明ガラス、着色ガラス、コーティングガラスと自動車用の透明ガラスや着色ガラスがフロート製法により生産されています。

現在、全世界で380基以上のフロートラインが操業、建設中、あるいは計画されており、世界全体の合計生産量は1週当たり約100万トンに上ります。NSGグループでは世界で46基のフロートライン(持分法適用会社含む)を操業しています。

基本的なガラス加工技術

溶解工程でガラス原料に着色剤を追加して、着色ガラスを形成することができます。フロート工程でのオンラインコーティング、または二次工程でのオフラインコーティングによりガラス表面にコーティングを施して、さまざまな機能を付与することができます。

安全ガラスや防犯ガラスの場合、2枚のガラスの間に樹脂フィルムを入れ、接着加工または合わせ加工します。ほかにも、ガラスは、熱処理(強化)、成形、曲げ、銀引き(鏡)、表面装飾などさまざまな加工をすることができ、複層ガラスとすることも可能です。自動車用ではモジューラーシステムに組み込むことも可能です。エネルギーはフロートガラス製造コストの約20%を占めています。

フロートガラスと環境への影響

Low-E(低放射)複層ガラスを1㎡製造するごとに、25kgのCO2が排出されます。しかし、ガラス業界の調査では、欧州の平均的な建物の場合、単板ガラス1㎡をLow-E複層ガラスに交換すれば、CO2排出量を年間91kg削減することができます。すなわち、交換後、3.5ヶ月間使用することで、製造過程で排出されたCO2を相殺できる計算になります。従来の複層ガラスをLow-E複層ガラスに替えた場合は、相殺されるまでの期間は10.5ヶ月になります。

詳細な情報は、Glass for Europe(欧州板硝子製造業者協会)のウェブサイト www.glassforeurope.com をご覧ください。(英語)