| 真空技術を使った多機能ガラスの開発について(7月24日発表) |
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| 日本板硝子株式会社(社長 出原 洋三)では、このほど「真空ガラス スペーシア」で培った真空技術を、合わせガラスに応用した多機能ガラスの開発に成功致しました。 新開発の多機能ガラスは、3枚のガラスを一体に加工したガラスで、中央のガラスを挟んだ両側に、それぞれ「0.2ミリの真空層」と「樹脂層」を配した、薄型多層構造を採用しています。組み合わせる板ガラスや「樹脂層」の素材を変えることで、窓ガラスに多様な機能を持たせることが可能となります。例えば「樹脂層」に、高い防犯性能を有するポリカーボネート板と、遮音特性に優れた中間膜を採用した場合は、薄型でありながら「断熱」「防犯」「防音」の3つの機能を併せ持つ多機能ガラスを実現する事が可能です。しかも、薄型のため、既存住宅で多く採用されている1枚ガラス用サッシにも装着することが可能です。 真空技術を合わせガラスに応用するには幾つかの困難がありました。例えば、樹脂層は真空加工工程中の高温処理に耐えられないため、製造に際しては、真空ガラスを製造後に、樹脂層を介し、一枚ガラスと貼り合わせなければなりません。しかし、内部を減圧した真空ガラスは、常に強大な大気からの圧力にさらされているため、合わせガラス製造の際に一般的に使用される加圧窯で高圧加工した場合、圧力が過大となり破損してしまうなどの問題が有りました。また、真空ガラスと一枚ガラスでは、熱的な特性が著しく異なるため、貼り合わせ加工に伴う熱によって反りを生じることも製造を困難なものとしました。そこで、開発に際しては、厳密な温度管理の下、低圧で貼り合わせ加工を行う技術の確立に取り組み、こうした問題を解決することに成功しております。 京都議定書以降、住宅分野での省エネルギー対策が、CO2排出量の削減に向けた最重要課題として認識され、窓部の断熱化が焦点の一つとして注目されつつあります。例えば、板硝子協会が行ったシミュレーション(注1)では、既存住宅の窓をLow-E複層ガラスへ交換した場合、年間約470万t(炭素換算)ものCO2が削減できると報告されています。これは、わが国のCO2排出抑制対策目標の、約8%、民生部門に限れば、その目標の約17%(注2)にも達する量であり、窓の断熱化が担う役割の大きさを表しています。一方、生活者の快適志向・防犯意識の高まり等を背景に、窓ガラスに求められる性能も、「断熱」「省エネ」のみならず、「防音」や「防犯」といった、複数の機能を併せ持つ、より多機能なものへと変化しつつあります。こうしたニーズを受け、当社としても防犯ガラス「セキュオ」を使用した複層ガラス「セキュオペア」や、ガラス厚みに工夫を加え、防音性能を向上させた複層ガラスなどを販売してまいりました。しかし、既存の技術を組み合わせる事により多機能を実現する従来のアプローチでは、機能の増加に伴い、ガラス厚みも単純に増加してしまうため、サッシとの組み合わせに制約が生じ、大半が一枚ガラス用サッシを使用している既存住宅のリフォームや、唯でさえ強風に備え、厚いガラスを使用しなければならない高層マンションでは、採用が非常に困難でした。こうした問題を解決すべく開発された新開発多機能ガラスは、僅か0.2ミリの真空層が断熱を担うことにより、薄型と多機能の両立を実現しており、リフォームから新築マンションまで幅広い用途での採用が期待されます。 日本板硝子では、今後、地域を限定した試験的販売を通じて、新開発多機能ガラスに対する市場ニーズを確認しながら、品揃えを整備し、本年度中にも本格発売を開始する予定です。 |
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| 注1. | 出典「住宅窓の断熱化による省エネルギー効果−Low-E複層ガラスによるCO2 排出量削減−(SMASHによるシミュレーション計算結果)」(平成15年3月) |
| 注2. | 出典「地球温暖化問題への国内対策に関する関係審議会合同会議(第3回)資料 |
| 【お問い合わせ先】 | ||
| 日本板硝子株式会社 | 硝子建材カンパニー 機能硝子事業部 商品企画部 (担当:森・三浦) 03-5443-0107 |
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| 総合企画室 広報グループ (担当:青池・尾崎) 03-5443-9505 |
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■各種ガラスの比較 防犯と防音性能を付与した場合の新開発多機能ガラス(組み合わせの一例)と、同程度の断熱・防犯性を有する「セキュオペア」を比較しています。 |
| 品種 | 新開発多機能ガラス(例) | 防犯断熱ガラス「セキュオペアSP」 | ||||||
| 構造 | ![]() |
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| ガラス構成 | フロート3+ポリカ+フロート3+フロート3 | フロート3+中空層+フロート3+ポリカ+フロート3 | ||||||
| 熱貫流率 W/m²k ※1 |
2.6 | 3.2 2.4(Low-Eガラス仕様の場合) |
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防犯性能 ※2
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| 遮音等級 ※3 | T-3 (Ts-35) | T-1 (Ts-25) | ||||||
| UVカット率 % | 99.9以上 | 99.9以上 |
| ※1. | 熱貫流率は、板ガラスの断熱性能を比較する際に用いられる値で、数値が低いほど熱移動が少ない、即ち断熱性能が優れていることになります。 |
| ※2. | 防犯性能は、ガラスの防犯性能に関する板硝子協会基準に則って、自社試験を行った実験値です。 |
| ※3. | 遮音性能は、日本工業規格による等級で示しております。T1〜T4までの等級があり、T4が最も遮音性能が優れています。 |