人的投資と職場環境整備

NSGグループは、従業員に対して教育及び育成を継続的に実施し、従業員がその能力を最大限に発揮し、顧客の期待に応えることができるような職場環境づくりを目指しています。特に中期ビジョンと中期経営計画RP24の実現に向けて、従業員のエンゲージメントを高めるための対話を重視し、コロナの渦中においてもオンラインを活用することで、グローバルリーダー達との対話を目的としたNSGサミットや、世界各地域の幹部社員との対話を目的としたタウンホールミーティングを開始しました。また、2021年からは全社員を対象にした従業員意識調査を実施して全社員からの「声」を聴くことで職場環境の整備を行っていきます。

1) 人的投資

2018年に、グループのビジョンおよびバリューを支援する広範な人材戦略の一部として、「タレントマネジメント」を導入しました。この導入とともにキーとなるグローバルの人材の人事記録やデータを新たなタレントマネジメントシステムへ移行させ、同時にすべての管理職に対して新しい人材育成プロセスについての包括的なトレーニングを提供しました。その後もタレントマネジメントの拡充とシステムの利用促進に継続して取り組み、2019年には、新たにパフォーマンスレビューの議論に NSGグループコンピタンシーモデルを導入しました。NSGグループコンピタンシーモデルは世界中の従業員の人材育成のプロセスに組み込まれ、人材育成の活動の基軸として、今後も継続して企業文化の改革を支援しかつ推進していきます。

また、タレントマネジメントシステムを通して、人材評価や後継者育成計画が、事業部門や国やリージョンを超えてマネジメントで共有できるようなったことで、これまでの縦割りの人材育成から、組織の壁を越えた全社的な視座からの検討が可能になりました。より透明性のある、活動的なタレントマネジメントの取り組みに継続的に取り組んでいきます。

2020-2024年の人的投資の目標は、タレントマネジメントを職場における人材育成に定着させ、マネジメントの各階層において、中期経営計画RP24を実現する能力を持った改革リーダーの育成を促進することです。RP24の実現の鍵となる「顧客重視」、「迅速な意思決定とアクション」、そして「困難な課題の克服」に向けたリーダーの行動変容に関わりの深いNSGグループコンピタンシーモデルの各項目を階層別にリーダーの能力開発目標におき、人材評価、選抜、そして研修といった人的投資を行います。併せて改革に必要なデジタル化、マーケティング、新規事業開発といった分野のリスキリング教育も従業員に対して実施します。それだけではなく、従業員が日々仕事を通して上司と対話し、建設的なフィードバックを受けることのできるような文化を醸成しグループ全体に定着させることで従業員一人一人の行動変容を促し、RP24の実現を図ります。

■ タレントマネジメント
■ NSGグループコンピタンシーモデル

研修においては、すべての階層で「With コロナ」の環境下においても継続的な学びの機会を提供することとし、人材育成に関するグループの研修プログラムを、従来の完全な対面式の教育形式から、オンラインのバーチャル教室、アクションラーニング、コーチングなどの育成活動を適切に組み合わせた形式へと移行させます。

2) 職場環境整備

NSGグループでは、社員が最も大切な資産であり、社員が個々の能力を最大限発揮するためには健康促進が不可欠であること、そしてそのことが会社の持続的価値向上につながるという考え方の下、2020年1月に日本で「健康経営宣言」を行いました。

詳細については「健康経営宣言」をご覧ください。

NSGグループでは、コロナ禍により変容した社会・政府の要請や指針を踏まえ、「Withコロナ」における多様な働き方を実現するための環境整備を進めています。感染防止対策を保ちつつ、組織・個々人の在り方を見直し、生産性・パフォーマンスを最大化する働き方への移行を目指しています。

場所と時間に捉われない働き方

  • 在宅勤務制度の拡充
  • コアタイムのないスーパーフレックス制度の導入

コミュニケーションを重視した業務マネジメント

  • 会議・ミーティングのオンライン化
  • 上司・部下のマネジメント向上(定期チェックインの導入)
  • リモートにおけるチームマネジメント、コミュニケーションに関するマネージャー支援
  • 健康相談等のリモート窓口の設置

在宅勤務に対応したIT環境の整備

3) 従業員エンゲージメント

グループ内の持続的なエンゲージメントを測定するために、NSGグループでは従業員意識調査(パルスサーベイ)を実施しています。2019年の調査では、4地域(欧州、アジア、南米、北米)、17カ国で6,989名を対象に実施し、6,153名から回答がありました(回答率 88%)。3週間にわたり実施されたこの調査では、自由記載の質問に対して、2,645を超えるコメントを得ました。それらのコメントは、各国の管理・監督者らによってレビューされ、チーム内で行動計画を議論し、実施しました。

2020年は世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループの従業員エンゲージメントに対するアプローチも大きく変化しました。2020年上半期は、多くのメンバーが勤務時間の短縮、一時帰休またはリモートワークに移行したため、通常の従業員意識調査は実施できませんでした。しかしながら、この困難な時期でも、当社グループのマネジメントは、チームメンバーの安全をすべての活動の中心に据え、テクノロジーを駆使して、会話やミーティングを行い、従業員のウェルビーイングの状態を継続的に確認しました。さらに、2020年の下半期には、「リスニング・ストラテジー」(傾聴戦略)と名付けた新しいコミュニケーションとエンゲージメントの戦略を策定しました。その一つとして、リージョンとカントリーのリーダーを対象にした「タウンホールミーティング」を開催し中期経営計画RP24の社内周知を図りました。

さらに全世界のマネージャーに対し中期計画の浸透の度合いを測る「パルスチェックイン」を実施し、マネージャーからフィードバックを集めることで、彼らとのエンゲージメントを確保することにしました。2021年3月に結果が発表された最初のパルスチェックインは、4つの地域(欧州、アジア、南米、北米)の1,916人のマネージャーを対象に2週間かけて実施されました。回答率は88%に達し、800件以上のコメントが寄せられ、各地域の現地経営陣とリージョナル・トランスフォーメーション・ディレクターが結果のとりまとめを行いました。このフィードバックは、マネージャーにディスカッションの機会を提供し、当社グループが事業構造改革を推進する過程において、チームメンバーとコミュニケーションをとり、関係を強化することを可能にしました。

2021年後半には、人事コンサルティング会社のウィリス・タワーズワトソンとパートナーシップを結び、彼らが新たに開発した従業員調査ソフトウェアを使用して従業員意識調査へのアプローチを改善します。この新しい技術の採用によって、従来、毎年全従業員の三分の一に対してしか実施していなかった意識調査の範囲を全従業員に拡大します。