英国におけるスパッタコーティング省エネガラスの能力増強について
NSGグループは、2010年11月に公表いたしました戦略的経営計画実行の一環として、英国、セントへレンズでの、オフライン真空スパッタコーティング設備投資(総額約3,600万ポンド(約49億円相当))を計画いたしましたので、お知らせいたします。
新設備により、各種の高性能省エネガラスを生産いたします。本設備投資は、英国地域成長基金から約500万ポンド(約7億円)の補助金を受け、2012年10月に生産開始予定です。
この最新技術によるコーティング設備により、既に普及している基準適用品であるLow-E(低放射)ガラスPilkington K Glass™に加えて、英国の省エネ建築基準を満たすのはもちろんのこと、それを超える高性能省エネガラスの品種拡大を図ることができます。
これにより、現地顧客の選択の幅が広がり、厳しさを増す基準値を満たす品揃えの拡張が可能になります。英国内で生産することで、これまで欧州内の他の工場からの輸送コストの削減と、環境負荷の減少が図られます。
窓ガラスのLow-E(低放射)コーティングは、英国のような寒冷な地域では、外部の熱と光を部屋に取り入れつつ、内部の暖気を逃がさず保つことができます。日本と違い英国では断熱基準の遵守が義務付けられておりますが、仮に窓の断熱性が不十分であると、家庭の熱エネルギーの4分の1が窓から失われます。
昨年(2010年)、英国では住宅においては断熱水準の25%向上の規制改訂があり、他の欧州諸国とならぶ厳しさとなっています。
英国では、全世帯が断熱性能の高い窓を据付けることで、10%のCO2排出と、10%の家計の光熱費が削減できると推定されており、これは年約20億ポンド(約2,700億円)の節約になります。
NSGグループでは今後ともワールドワイドに省エネルギーに寄与していく製品の開発と提供に努めてまいります。