TCFDの要求項目
- 短期、中期、長期にわたって特定された気候関連のリスクと機会
NSG グループのアプローチ
シナリオ分析活動では、次の3つの主要シナリオに従って、2100年を見据えたタイムスケールでNSGグループにとっての物理リスクと移行リスクを特定しました。
- 低炭素世界シナリオ(<2°C) – 低炭素経済に移行するために、今後30年間の炭素排出量を制限するための積極的な緩和策に関連
- RCP 4.5 中位安定化 (2-3°Cの温度上昇)シナリオ – 現在の政策、誓約、目標が満たされていることを前提とした、中間的シナリオ
- RCP 8.5 高位参照シナリオ(>4°C) – 物理的リスクを回避するための施策をほとんど何も行わず、排出量を増やし続けた結果、世界の気温が大幅に上昇し続け壊滅的な結果がもたらされる世界
特定されたリスクと機会には、次の影響が含まれます。
- 現在の規制(例、欧州エネルギー指令)に関連する高性能製品を供給する機会、新規規制(例、運用コストの増加リスクにつながる新たな排出量取引制度(ETS)、高性能省エネ製品を共有する機会につながる新たな欧州建築排出量取引制度(ETS))
- 技術開発(例、EV市場の成長、省エネルギー建築物市場の成長)
- 法令遵守 - 将来のコンプライアンスに対応するためのリスクとコスト、より高性能な製品要求に関連する機会、NSGの競争力のある製品開発
- 市場(例、建物/車両効率に関する顧客仕様と、関連する製品開発の機会)
- 評判(例、顧客またはその他の利害関係者の認識に関連するリスク)
- 急性の物理的リスク(例、洪水、台風リスク)が事業とバリューチェーン(供給継続性)に与える影響、特定の製品開発の機会(防風窓ガラスなど)
- 慢性的物理リスク(例、現在及び将来の事業やバリューチェーンに影響を及ぼす海面上昇)
特定されたリスクと機会は、NSGグループの標準的なリスク管理フレームワークに従って定量化され、分類され、それに応じて優先順位が付けられました。それには、ポリシーと法的側面、技術側面、市場側面、評判の側面における影響も含まれます。
◆年間影響と移行リスク可能性の評価範囲 – 低炭素世界シナリオ下での長期的視野(2035年)における残留リスク
◆影響度や緊急度が高いリスクの例
上記情報の開示媒体
CDP report 2022 C2.1 - C2.4
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