コミュニティ
NSGグループは、事業を行うすべての地域の良き一員となることを目指します。NSGグループは全世界で約26,000人の従業員(2024年3月末現在)を雇用し、日本、欧州、北米、南米、中国、南アジア、東南アジアに主要製造拠点を有しています。
NSGグループが事業を展開する地域社会は、事業活動の基盤であるとともに従業員の生活基盤でもあります。地域社会との共存共栄なくして、事業活動の継続はありません。投資を行う場合、通常はその地域社会に雇用や経済効果などのプラスの影響をもたらします。そのため、事業が地域社会や環境さらには地域経済に及ぼす影響を理解し適切に対処することを目的に、投資案件ごとに影響評価を実施しています。
NSGグループは、事業を展開する地域社会の責任ある重要な一員として、地域社会の発展に積極的な貢献を果たすことが非常に重要であると考えています。グループの主力事業や経営資源の活用を通じて地域社会の問題解決に貢献していきます。
ゴール
NSGグループは、健全に成長を続ける地域社会で事業を展開し、こうした社会から良き一員として認められることを願っています。効果的な事業を行い、タイムリーに事業を拡大し、また変化させるためには、まず、地域社会を積極的にサポートし地域の人々の信頼を得ることが不可欠です。
NSGグループは、地域で事業活動を継続するための事業投資に加えて、地域社会への投資も行っています。慈善活動などへの寄付金や物資の提供を通じて、地域社会の健全性の向上や、社会問題の解決に取り組んでいます。
NSGグループの従業員は、地域社会との良好な関係づくりにおいて積極的な貢献を果たすことが奨励されています。例えば、募金活動や地域のプロジェクトにおけるボランティア活動などに参加しています。
北米での「YMCA of Greater Michiana」とのパートナーシップ
ミシガン州のナイルズ事業所は、ミシガン州とインディアナ州にまたがる非営利団体YMCAの古くからのパートナーです。 ナイルズの事業所では、健康増進や健康的な生活をテーマとしたイベントなど、YMCAが企画する数々の地域活動に協力していますが、特に人気があるのは、ユースバスケットボールリーグへの協賛です。今年はナイルズの事業所が4チームを協賛し、40人の地元の青少年が無料でプログラムに参加することができました。 バスケットボールリーグは特に人気の高い活動で、毎年200人以上の子供たちが参加しています。このプログラムは、南西ミシガンでは冬が暗く憂鬱になりがちな時期に、健康と楽しみを提供しています。子供たちは放課後を安全に過ごすことができ、体を動かしたり、熱心な地域のボランティアコーチから学ぶことができます。
NSGグループがスポンサーを務めるユースバスケットボールリーグは、子供たちが運動能力だけでなく、さまざまな分野で学び、上達できる環境を提供しています。 これらのプログラムは、運動や健康を基礎として人生の成功の基盤を築く、より低年齢の子供たちを対象としています。YMCAのプログラムは、地域社会の誰もが学ぶ機会、成長する機会、成功する機会に値すると考えており、ナイルズ地域の特別なニーズを持つ子供たちに提供されています。
NSGグループの相互尊重、チームワーク、情熱、社会的責任といった価値観は、YMCAプログラムの価値観にも反映されています。YMCA of Greater Michianaの最高責任者であるジル・ハボッシュ氏は、NSGグループのユースバスケットボールリーグへの貢献について、「若者たちがリーダーシップ、チームワーク、スポーツマンシップ、誠実さ、思いやり、尊敬、責任感を育む機会を確実に提供している」と述べています。
南米での「Solidarity Legs」プロジェクト(支え合いの足プロジェクト):車椅子ユーザーのランニングへの参加を促進
ブラジルでは、NSGグループのジョイントベンチャーであるセブラセの従業員によって「Solidarity Legs」というボランティアグループが立ち上げられました。
多くのストリートランナーにとって、顔に当たる風を感じる感覚は大きな喜びです。しかしこの喜びは歩行に困難を抱える人々には届きません。ブラジルのバラヴェーリャに拠点を置く「Solidarity Legs」協会は、車椅子ユーザーや障害者のために、ランニングコミュニティにおける社会的インクルージョンを促進することを目指しています。
このプロジェクトでは、ボランティアランナーが改造された三輪車を運転し、体の不自由な方々にスポーツの世界に参加する喜びを提供しています。
この取り組みは、1人のセブラセの従業員とその夫が個人資金で購入した1台の三輪車から始まりました。彼らのビジョンと献身は、地域のランニングコミュニティからのさらなる支援を促し、活動規模の拡大につながりました。現在、このグループは8台の三輪車を運営しており、すべてがセブラセの従業員によって寄付されています。
毎週末、メンバーはトレーニングに励み、レースに参加します。また、地方自治体の法律により、ドライバーやパラアスリートは地元のスポーツ・イベントに無料で参加することができ、地域社会の支援もさらに強化されています。
最近、このグループは信用協同組合の社会基金を通じてさらに多くの寄付を受け、現在では22台の三輪車が揃っています。
2025年には、このプロジェクトは、市の介護施設やパラスポーツセンターでの外出やイベントなど、新たな社会貢献活動を実施する予定です。
欧州サンサルボにおける地域貢献活動
イタリアのサンサルボ工場は、数年前からアブルッツォ地域の主要な雇用主となっており、地域社会を支援する様々な取り組みを行っています。
例えば、同工場の食堂では毎日約600食の食事を従業員に提供していますが、2019年からは慈善団体CARITASと協力して、工場で廃棄処分となる食料を、地域の食事に困っている人々に提供する活動を進めてきました。これまでに6000食以上を提供しています。この活動は、地域支援のみならず、フードロスの削減にもつながっています。
また、サンサルボ市長や他の地元企業なども巻き込み、地域の医療施設を支援する活動も継続しています。これまでに500人以上の外部関係者から210,580€の寄付金を集めました。この寄付金は地域の病院における高性能機器の購入に使われています。
さらに、2016年のイタリア中部大地震で被害を受けたアブルッツォ州北部のチヴィテッラ・デル・トロント村の子供たちのために、サンサルボ工場の労働組合と従業員がチームを結成し、学校を再建する取り組みを始めました。この活動は現在も続いており、新しい図書館や障がい者センター、学校設備など、総合的な学習環境を子供たちに提供しています。
この他にも、250以上もの学生奨学金や、地域の5つの学校とのスクールワークプログラム、子供達のNSGセーフティ・デイへの参加を招待する取り組みなどを通じて、あらゆる年齢の子供達を支援しています。
アジアにおけるマレーシア国立動物園での「グリーンプロジェクト」
NSGマレーシアの従業員たちは、マレーシア国立動物園で飼育係ボランティア活動「グリーンプロジェクト」を行いました。マレーシアは世界有数の生物多様性を有しており、マレーシア国立動物園では広大な敷地にさまざまな動物や鳥類が展示され、訪れる人々に自然界の生物多様性を紹介しています。
契約社員や外国人労働者を含む多様な職務の従業員がこのプロジェクトに参加しました。動物の世話や食事の準備、展示物の清掃、動物飼育環境のエンリッチメント(動物の福祉と健康のための飼育環境の向上活動)など、さまざまな活動に取り組みました。参加した従業員たちは、動物福祉や生物多様性保護についての理解を深め、動物園の環境向上に貢献しました。この取り組みは、より多くの人々が自然環境や生物多様性を理解し、地元の動物園を楽しむことにつながりました。