経営戦略と人材戦略との連動
NSGグループでは、2018年に設定された経営指針「Our Vision」に基づき、グループの持続的な成長と中長期的な持続可能な社会への貢献を実現するために、「ヒューマンキャピタル」を重要課題(マテリアリティ)の一つとして取り組んでいます。人材は「資本」であり、企業が事業を継続し、成長していくためには欠かせない存在です。NSGグループでは、社員が成長し発展していくためには、強固な企業文化、効果的な人事制度、職場環境が不可欠であると考えています。これが「人的資本投資」の目的であり、CHROおよび世界中の人事部門の役割は、こうした投資の効果と効率性を高め、事業目標の達成に必要な成長を継続的に推進することです。
人事戦略
私たちは、社員を持続的な価値創造を支える重要な原動力と位置付けています。強固で生産性の高い人材と組織を構築することは、当社の戦略の要です。中期経営計画「2030 Vision : Shift the Phase」と連動した人事戦略は、インクルーシブな環境を育み、人材を惹きつけ、社員の成長機会を創出することを目的として設計されています。私たちは、戦略の実現を支え、後半で詳述する戦略目標と整合した価値創出を推進する重点領域を特定しました。本セクションの最後には、主要なオペレーション指標とパフォーマンス指標を掲載しています。女性管理職比率の16.8%から18.0%への上昇や、年間離職率における男女差0%の達成など、改善の進捗をご確認いただけます。
戦略目標
- 当社の「コアバリュー」に根差した企業文化の醸成
- 人材の惹きつけ・育成・定着
- イノベーションの使命をはたすための組織能力の育成
- 社員1人1人の「体験価値」の継続的な改善
人権尊重、社員のウェルビーイング
人権尊重とウェルビーイングへの取り組みは、当社の人事戦略の基盤を成し、中期経営計画を方向付けるとともに、持続可能で責任ある成長へのコミットメントを強化するものです。NSGグループは、経営理念の中心に6つの「コアバリュー」を設定しており、その1つ目に「人を尊重し、人を活かす」を掲げています。これは、1918年の創業以来当社が大切にしてきた「事業は人なり」という住友の伝統に根差した理念を反映したものです。「人を尊重し、人を活かす」を全うすることは、コアバリューの2つ目に掲げる「信用を重んじ、誠実に行動する」ことへとつながります。
これらの理念は、全ての社員に求められる行動基準を定めた「NSGグループ倫理規範」に組み込まれています。「倫理規範」では、安全への取り組み、人権尊重、個人の責任、オープンで誰もが参加できるコミュニケーションの実践を表明しています。また、国際的に認められた人権を明記し、倫理的かつ責任ある企業活動への当社のコミットメントを強化するものです。私たちは、安全で健康的な職場環境は必要不可欠であるだけでなく、組織で働くひとりひとりに対する尊敬と配慮の表れであると認識しています。そうした職場環境への当社のコミットメントは、健康・安全マネジメントの継続的な改善や、全拠点に根付いた強固な安全文化に体現されています。
当社の「機会均等および多様性に関するポリシー」は、個人の経歴、人種、肌の色、主義、国籍、年齢、婚姻・パートナー関係、妊娠・出産、性別、性転換、性的指向、宗教またはその信条、出身民族・出身国、身体障害、組合員であること、政治的所属、またはその他の法により保護されている身分を理由とした差別を禁止しています。このポリシーは、全ての個人が尊厳と公平性をもって扱われる多様でインクルーシブな職場づくりに向けた、当社の取り組みの根幹を成すものです。
将来の展望
当社は、迅速な対応力と競争力を維持するために、今後も人材への投資を継続します。重点領域は、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルーション(DEI)」「HRデジタル」「社員への価値提案(EVP)」です。デジタル施策の一環として基盤が整備されれば、グローバル人事システムの選定と導入において成功を収めるための体制が整うことになります。
これら3つの重点領域に加え、人材獲得にも注力し、外部市場において「優れた雇用主」「働きがいのある企業」として認知されることを目指します。上記の主要アクションは、優秀な人材を惹きつけるために当社がどのような価値創出を目指しているかを示しており、今後はさらにこれらの取り組みを強化し、より大きな価値の創出を図っていきます。