事業による貢献
NSGグループは、持続的な社会への貢献だけではなく、中長期的かつ持続的な企業の成長にも重要な課題であることから、当社のマテリアリティの一つに「環境」を掲げています。独自性が高く付加価値のある製品とサービスのタイムリーな提供を通じて、気候変動や生物多様性といった社会の重要課題の解決に貢献することを目指しています。
Business Developmentと戦略製品
NSGグループは、2030年に向けた中期経営計画「Shift the Phase」のもと、ガラスとその関連技術を核とした価値創造を加速しており、その中心にあるのが「Business Development」です。社会課題の解決と企業の持続的成長を両立するため、各事業部門がそれぞれの市場特性と技術力を活かし、新たな製品・サービスの開発に取り組んでいます。当社グループは、マテリアリティの一つである社会シフト・イノベーションの目標として、戦略製品の売上比率向上を掲げており、目標達成に向けて継続的に努力しています。以下、各事業部におけるサステナビリティと製品を通じた取り組みについて紹介します。
建築用ガラス事業
建築用ガラス事業では、脱炭素社会の実現に向けて、建築物の省エネ性能と再生可能エネルギー活用を推進させる製品開発が進められています。環境対応製品として製造過程でのCO2削減に取組んだPilkington Mirai™を発表、欧州で販売しました。
- 薄膜太陽電池パネル用ガラスやコーティングガラスは、脱炭素社会への貢献と建築物の省エネ性能向上に寄与する戦略製品です。
- オンライン・オフラインコーティング技術を活用した、複層ガラス、真空ガラス(スペーシア®)などは、建築物の断熱・遮熱性能を高め、都市のエネルギー効率向上に貢献しています。今後も新たな設備導入や技術開発により、製品の差別化と供給体制の強化を進めていきます。
自動車用ガラス事業
自動車用ガラス事業では、EV化・自動運転化の進展に伴い、自動車用ガラスの機能高度化が求められています。
- 世界最高品質のフロントドア用紫外線および赤外線カットガラスは、快適性と省エネ性能を両立する製品として、長年に渡り多くのユーザーにご愛用いただいています。又、先進運転支援システム対応フロントガラスは、次世代自動車の安全性向上に不可欠な存在となっています。
- さらに、調光機能付きルーフガラス、拡張現実ヘッドアップディスプレイ(Augmented Reality Head-Up Display, AR-HUD)対応フロントガラス、および加熱機能付きフロントガラスなど、快適性と安全性に加えて先進性を兼ね備えた、高機能製品群の開発・供給が始まっています。
高機能ガラス事業(クリエイティブ・テクノロジー)
高機能ガラス(クリエイティブ・テクノロジー)事業は、顧客製品の進化に貢献する独自の素材開発を行い、多くの市場セグメントにわたって、省エネおよび持続可能性の向上に寄与しています。
- 今後の環境課題の解決に向けては、各種部材の軽量化に貢献する高強度・高耐熱・高弾性のガラス繊維があります。また、長年にわたり当社が培ってきたオプティクス領域では、プリンター用レンズをはじめ、光通信や製品の不良削減に寄与する自動光学検査装置向けのガラスレンズ、ディスプレイ向けの高強度の薄板ガラスなどを展開しています。高速通信の進展に対応するデジタル関連領域では、低誘電特性を持つガラスフレークや、多様な光通信デバイス向けのコーティング液などを提供しています。
- グローバルマーケティング機能の拡充や、研究開発部門との連携により、事業開発の加速化を図ります。
当社製品の使用による世の中のCO2排出量削減への貢献(削減貢献量)
再生可能エネルギー創出による貢献
当社が提供する透明導電膜(TCO)付ガラスは、薄膜系太陽電池における重要な構成部品です。
ファーストソーラー社“Corporate Responsibility Report 2025”P13によると、同社は2002年から2024年までの間に75GW以上の太陽光発電による再生可能電力エネルギーを創出しており、当社グループはこのクリーンなエネルギーの創出に大きく貢献しています。当社のガラス製品が持つ、高い光透過性や優れたエネルギー変換効率などの特性を通じて、ファーストソーラー社のソーラーパネルによるクリーンエネルギーがもたらす低炭素社会の実現に貢献しています。
また、当社のガラスフレーク製品は、洋上風力発電設備の塗装材料として重要な役割を担っています。過酷な海洋環境下において優れた防食性能を発揮し、設備の劣化を抑制することで、メンテナンス頻度の低減に寄与します。ガラスフレーク入り塗料の重防食効果は、補修塗装が難しく耐久性が求められる領域で採用され、洋上風力発電設備はその主力の1つです。耐用年数が向上し、長期にわたる安定的な発電を可能にします。
当社製品の塗装が採用された洋上風力発電設備は、耐用年数の向上を通じて、間接的に再生可能エネルギーの安定供給を支えています。これにより、風力発電による累積発電量の拡大を通じて化石燃料由来の発電を代替し、CO2排出削減に貢献しています。
当社は、このような製品提供を通じて、再生可能エネルギーの普及と低炭素社会の実現に貢献してまいります。
高断熱Low-E複層ガラスによる建物の冷暖房起因CO2排出量の削減
当社のLow-E複層ガラスは高い断熱性能を有することから、建物における冷暖房起因のCO2排出量を削減する効果があります。地域を日本に限定した上で、活動量の把握が可能な一部の建物*についてその効果を算出したところ、2024年4月から2025年3月の1年間に当社が販売したLow-E複層ガラスによる、建物寿命を通じたトータルのCO2削減量は、約15万トンでした。一方、代表的な窓ガラスの1年間における製造時CO2排出量は約8.4万トンでした。当社のLow-E複層ガラスを採用することで、製造時の排出量を十分に上回るCO2削減効果を発揮していることがわかります。
※検討条件
住宅(戸建住宅、共同住宅)および非住宅(事務所)について、板ガラス協会が提供するエコガラスシミュレーションを用いて試算。
地域区分は6地域(東京23区、大阪市など)、新築(等級4)を選択。
製造時の排出量は、“建築物におけるガラスの品種毎のエンボディドカーボンの算定”(一般社団法人板硝子協会、2025年9月 日本建築学会にて発表)を参照して算出。
注:今回の算定はガラスによる貢献に着目して算出しています。窓枠には対象製品と比較製品とで同じ材料(アルミ)を用いています。
2024年4月から2025年3月に当社が日本で販売したLow-E複層ガラス等によるCO2排出量とCO2削減量の比較
建築用ガラス
当社の建築用ガラス製品は、エネルギー効率の向上やCO2排出量の削減に極めて重要な役割を果たしています。それに加えて、防火、防音、安全・防犯、プライバシー、装飾、セルフクリーニングなどの先進的な機能も提供しています。
詳細は建築用ガラス事業(英語サイト)をご覧ください。
当社の建築用ガラスは、その優れた性能を通じて、建物のエネルギー効率向上やCO2排出量の削減に重要な役割を果たしています。このような製品を通じて環境や社会的課題に貢献することは、当社の重要なビジネス機会に繋がると捉えています。こうした取り組みを促進する目的で、サステナビリティ・コミュニケーション・プラットフォーム「makechange™」を新たに立ち上げました。このプラットフォームを通じて、サステナビリティに関する当社のメッセージを発信し、積極的な変化に向けた当社の情熱とコミットメントを共有・共感して頂くことを推進しています。
以下、このプラットフォームを通じてプロモーションを行う、当社の事業による貢献(サステナビリティと製品)の一例を紹介します。
NSGグループのオンラインコーティング能力拡大
NSGグループは、2025年初頭に米国オハイオ州ロスフォード工場の生産ラインを、建築用および自動車用フロートガラスから、太陽電池パネル用透明導電膜(TCO:Transparent Conductive Oxide)ガラスの製造ラインへ転換しました。このプロジェクトにより、グループのオンラインコーティング能力が拡充され、ファーストソーラー社をはじめとする世界的な需要の高まりに対応することが可能になりました。これは、再生可能エネルギー市場へのNSGグループのコミットメントを改めて強く示すものです。
また、本プロジェクトでは、大気汚染物質を削減し、従業員、地域社会、そして環境を守るために、汚染制御設備(PCP)の設置も行われました。
米国に太陽光発電システムの新設
NSGグループは今年、米国イリノイ州オタワ事業所において、最新の2.0MWpの太陽光発電設備を稼働させました。本システムにより、年間約3.9GWhの再生可能電力を供給することが可能となります。
新設された太陽光発電システムには、ファーストソーラー社製の最新型薄膜太陽電池パネル(Series7)が、5,000枚以上設置されています。このパネルには、NSGグループの透明導電膜(TCO)付きガラスが使用されています。本システムは、ジョージア州アトランタを拠点とするSolAmerica Energy社が所有・運営し、当グループとの電力購入契約に基づき、今後15年間にわたって同設備で発電された電力がオタワ事業所に供給されます。
NSGグループは、世界中で複数の太陽光発電プロジェクトを展開しています。北米では、今回の太陽光発電システムに加え、2011年2月にオハイオ州ノースウッドのR&Dセンターで稼働を開始した0.25MWの太陽光発電システム、2022年4月には、オハイオ州ロスフォード事業所にて1.4MWの太陽光発電システムを整備しました。さらに、ロスフォードでの2基目の太陽光発電設備の設置も検討中です。
米国・オタワ太陽光発電システム
Pilkington Suncool™ Q – 光を活かし、性能を極める
持続可能な建築設計への競争が加速する中、Pilkington Suncool™ Qはその流れを変える存在として際立っています。この先進的なLow-Eガラス(低放射ガラス) は、高い可視光透過率と優れたエネルギー効率という卓越した組み合わせを実現します。自然光を取り入れながら、建物内部とその利用者を涼しく快適に保ちます。
日射熱の侵入を最小限に抑えることで、Pilkington Suncool™ Qは空調(HVAC)システムへの負荷を軽減します。その結果、エネルギー消費の削減、CO2排出量の低減、そして建物のライフサイクル全体にわたる大幅なコスト削減が実現します。
Pilkington Suncool™ Qを真に特別な存在にしているのは、物理の限界に挑む性能です。最大限の採光性、最小限の遮熱性を両立しながら、美しくニュートラルでクリスタルのように澄んだ外観を実現しながら、建築の最高水準にも応える製品です。Pilkington Suncool™ Qシリーズには、Q50、Q60、Q70の3つのバリエーションがあり、それぞれが異なる可視光透過性と日射遮蔽性能を提供します。これにより、建築家は各ファサードの方位やニーズに応じて性能を調整しつつ、建物全体で一貫した色調を保つことができます。
自然光を最大限に活用し、人工的な冷暖房への依存を減らすことで、エネルギーコストの削減にも貢献します。居住者に対して、快適性・高性能・視覚的な調和をバランスよく提供します。
また、投資家にとっても、Pilkington Suncool™ Qは賢い選択です。ESGの要求事項を満たしつつ、居住者の快適性を高め、資産価値の長期的な向上にも寄与します。
Pilkington Suncool™ Qは、単なる高性能ガラスではありません。未来への明確な投資なのです。
renew:glass –ガラスに新たな命を
renew:glassは、当社のサステナビリティ・プラットフォーム makechange™のもとで立ち上げられた長期的な取り組みであり、ガラスリサイクルの促進とバリューチェーン全体における循環型社会の実現を目指しています。
これは、認知向上、教育、ベストプラクティスの推進に重点を置きながら、生産に使用されるリサイクルガラス(カレット)の使用量を増やすというグループの戦略的目標の達成に貢献する取り組みです。カレットの使用は、CO2排出量の直接的な削減につながります。使用済みのフロートガラス1トンをリサイクルすることで、最大700kgのCO2を削減することができます(スコープ1, 2, 3のCO2排出量を含む)。
戦略的な連携、認知の向上、教育的な啓発活動を通じて、renew:glassはすでに具体的な成果を上げています。パートナーごとに最適化されたカスタマーコミュニケーション、現場でのリサイクルガイダンスの提供、そして証明書やトロフィー、SNS用ツールキットといったマーケティング素材を通じて、パートナーの貢献を称える活動を行っています。共同マーケティング事例の発信により、認知度が高まり、顧客との関係強化や導入促進にもつながっています。また、パートナー企業が自社のESGの取り組みを発信するためのプラットフォームも提供しています。
このイニシアチブは、研究開発・製造・営業の各部門が連携して進められており、その協力体制が成功の鍵となりました。現在では、持続可能な原材料の確保や、Pilkington Mirai™のような次世代の低炭素製品の開発を含む、脱炭素化の取り組みを支える重要な役割を果たしています。
自動車用ガラス
サステナビリティは現在、自動車業界の最重要課題の一つです。自動車メーカーは新規ビジネスの調達判断の一環として、ガラス部品を含む自動車部品に対してサステナビリティ目標を導入しています。ガラスは、車両の製品の開発から出荷におけるカーボンフットプリントの5~6%という無視できない割合を占めています。これらの目標はメーカーによって異なるものの、カーボンニュートラルの目標達成時期、製品のカーボンフットプリントに関する中間目標、再生可能エネルギーの使用、リサイクル素材の活用といった主要サステナビリティテーマが中心となっています。NSGの脱炭素ロードマップとその取り組みは、お客様である自動車メーカーの期待に沿うものですが、一部の自動車メーカーはNSGグループのロードマップよりもさらに厳しい目標を設定しています。そのため、当社グループからも積極的な情報発信を行い、ガラス業界が非常にエネルギー集約型の産業であるという課題を自動車メーカーに理解いただくとともにより良い協力関係を築くよう努力しています。当社が進めている多岐にわたる取り組みを促進し、自動車メーカーの目標達成に向けて経済的に実現可能な協力分野を見出すことが極めて重要です。
詳細は自動車用ガラス事業をご覧ください。
自動車メーカーにおけるサステナビリティ推進
自動車メーカーがサステナビリティを重要課題として捉える方向にシフトしていることを受けて、NSGグループは昨年、従来「テクノロジーデー」と呼んでいた顧客向けの新製品紹介イベントを、サステナビリティを中心に据えた「グリーンデー」としました。これまでに3社のお客様と開催しており、今後もさらに実施を予定しています。これらのイベントはお客様ごとにカスタマイズされており、プレゼンテーション、現在の成果を示す展示品や実物サンプル、およびこれらのソリューションを自動車用ガラスに統合するその他の機会を紹介し、サステナビリティに関する全てのテーマを幅広く取り上げています。お客様からは非常に良好な反応を得ており、業界が直面する課題や財務的制約について率直な議論や経験の共有の場となっています。これらのイベントや自動車メーカーとの積極的な対話を通じて、NSGグループの脱炭素化への取り組みを発信しています。このアプローチの結果、お客様とともに主要分野のパイロットプロジェクトがいくつか始動しており、今後の実装や導入加速が期待されます。
今後さらにお客様との関与を深めていくためには、自動車部門全体でサステナビリティに関する社内知識を高める必要があります。そのために、各カスタマーサービスチームに「サステナビリティ・チャンピオン」を配置し、サステナビリティに関する顧客対応を担う体制を整えました。グローバルでのチーム向けに包括的な社内トレーニングおよび教育プログラムを開始しています。
お客様とのグリーンデー
リサイクル率の高い素材
NSGグループでは、リサイクル率の高い材料を提供することで、CO2排出量の削減とバージンマテリアルの使用量削減という2つのメリットを享受できるよう、サプライヤーと緊密に連携しています。リアクォーターやリアガラスなどのエンキャップに使用する材料の一部は、すでに検証済みです。現在、車両にフロントガラスを取り付けるのに役立つフロントガラス用仕上げ剤の検証を進めています。これらの材料は、質量の50%以上がリサイクル材料でできており、部品のカーボンフットプリントを最大20%削減できると期待されています。機能性、耐久性、美観の点で、現在の材料と同じ基準を満たしながら、手頃な価格であることが最も重要です。すべてのガラス部品がリサイクル可能というわけではありませんが、NSGチームは環境負荷を低減するあらゆる機会を継続的に評価しています。最近の例としては、黒インクの保管に使用されていた包装材があります。以前はプラスチック容器で供給されていましたが、サプライヤーとの協力により、リサイクル可能な容器への切り替えを実現し、埋立処分される廃棄物の削減に貢献しています。
次世代の持続可能な製品に向けた自動車メーカーおよびサプライヤーとの協業
近年、各国のカーボンニュートラル規制に対応するため、CO2削減はこれまで以上に重要な課題となっています。電気自動車(EV)の普及促進には、航続距離の延長が不可欠です。同時に、自動車メーカーは快適性、安全性、接続性といった顧客ニーズに応えるため、より高度な製品の開発が求められています。これらの製品はエンドユーザーにとって高い機能性を提供する一方、エネルギーを必要とするため、可能な限りエネルギー効率を高めることが重要です。自動車製品がますます複雑化する中、自動車メーカー、さまざまなサプライヤー、そしてシステム全体のソリューションを模索するスタートアップとの協業が不可欠となっています。NSGグループは、コーティングなどの分野におけるノウハウと技術を活かし、このようなエコシステムの開発に積極的に参加しています。たとえば、従来のシステムと比べて必要な電力を削減できる高性能な加熱フロントガラスや、より小型で省エネルギーな光源を用いた高機能ディスプレイ付きフロントガラスなど、さまざまな用途に対応しています。
高機能ガラス
ガラスは、軽く、強く、燃えにくく、電気を通さず、薬品にも強いという特性を持つ、環境にやさしい素材です。原料には珪砂やソーダ灰などが使われており、使用後もリサイクルが可能です。さらに、原料の配合を工夫することで、強度や耐熱性などの性能を向上させることが可能です。
高機能ガラス事業では、こうしたガラスの特性を活かし、製品の開発や製造プロセスの改良を進めています。顧客の課題を解決することで、持続可能な社会の実現に貢献しています。
以下に、私たちの技術が活かされている分野の一例をご紹介します。
詳細はクリエイティブ・テクノロジーをご覧ください。
廃棄材のアップサイクル
当社グループは、深刻化する環境問題に対応するため、廃棄材に新たな命を吹き込むアップサイクルに積極的に取り組んでいます。これは、資源の枯渇や廃棄物問題への有効な解決策として、持続可能な社会の実現に不可欠です。私たちは、独自の技術で廃棄材から市場や顧客にとって価値ある製品を創造し、循環型経済の推進に貢献しています。例えば、フロート板ガラスの品種切り替え時に発生するガラスの端材(ガラスカレット)を活用し、産業用途向けにリサイクル光輝材「METASHINE ECO®」を開発しました。廃棄ガラスの削減に加え、「採掘」「海上輸送」「混合」「溶融」といった従来品の製造プロセスに使用されるエネルギー量およびCO2排出の削減を実現します。
海洋汚染の防止
近年、マイクロプラスチックビーズによる海洋汚染が問題視され、EUを中心に国際的な規制が強化されています。マイクロプラスチックビーズは化粧品の原料としても使用されており、環境に優しい代替材料が求められています。当社では、その代替材料として、長年培ったガラスの製造・加工技術を活用し、ベースメーク用の粉体「MAR‘VINA®」シリーズ(SILKYFLAKE®、GLACIA DROPS®等)を提供しています。これらは厳選された自然由来の安全な原料から製造され、無機物でありながら柔らかい触感を持ち、肌に優しく環境にも安全です。
CO2排出量の削減
地球温暖化対策として、CO2排出量削減は世界共通の喫緊の課題です。当社は独自のガラス組成開発技術や製造技術を活かし、航空機、自動車、一般産業用資材向けにガラス材料を提供し、軽量化に寄与し、CO2排出量の削減に貢献します。例えば、超薄板ガラス「glanova®」は厚さ1.1㎜以下でありながら高い強度を誇り、スポーツタイプの自動車の軽量ウィンドシールド等に採用されています。また、高弾性・高強度ファイバー「MAGNAVI®」はカーボンファイバーと比べて高い耐衝撃性を持ち、複合材料の補強材として活用されています。
省電力化の実現
地球温暖化対策や電力コスト高騰を受け、省電力化が求められています。当社は、この課題解決のため、独自の光学技術を活用し、消費電力の低減に貢献しています。屈折率分布型レンズの「SELFOC®」シリーズはシンプルかつコンパクトな光学設計を実現します。LEDプリンターのLPH*1には当社のSLA*2が使用されており、複雑な光学系や駆動部分が不要なため、省電力化が可能です。また、データセンター内のサーバー冷却には多くの電力が必要であり、効率的な冷却方法である液浸冷却技術*3向けに、当社は冷媒の中でも使用可能な極細径レンズ(光ファイバーと同じ直径)を開発し、お客様と共に技術の確立を目指しています。
*1LPH:LED Print-head *2SLA:SELFOC® Lens Array
*3液浸冷却技術:絶縁性の専用の液体の中にサーバー機器を丸ごと浸し、冷却を図る技術
LEDプリンタに搭載されるLPH
光ファイバーと同径のSELFOC® Micro Lens