Right First Timeプログラム(最初から正しい方法で)
品質向上を推進するためのNSGの重点施策として「“Pass Only Good Glass” (POGG)」があります。「Pass Only Good Glass」プログラムのゴールは、上流で不良発生を防ぐことにより品質向上と生産性向上を達成することです。これによりお客様に不良品が出荷されることを防ぐと同時に、社内コスト削減に集中することができます。「Pass Only Good Glass」プログラムは、生産環境全体にわたって機能する構造化されたアプローチの中で、品質改善手法のツールボックスを利用しています。
戦略方針の中核に新規事業開発を据え、製造部門では「Right First Time」プログラムが開始されました。新製品の量産化の初期段階の重要性が改めて強調され、現在の手順と生産能力の徹底的な見直しが行われています。
新製品の量産化から得た知識をNSGのナレッジとして共有することは、「Right First Time」を支えるプロセスの1つです。最近の好例の一つは、自動車用ガラス事業におけるトヨタ アルファードおよびヴェルファイアのモデルへの供給です。これには大型のヘッドアップディスプレイ(HUD)を備えたフロントガラスや、合わせガラスをエンキャップしたフロントクォーターなどの複雑な製品が含まれています。
当社グループは、拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)付フロントガラスなどの主要製品分野の検査にも引き続き取り組んでいます。AR-HUD画像は従来のHUD(C-HUD)画像よりも大きく、ドライバーから離れた位置に表示される上にシーンに合わせて正確に投影しさらに投影映像を移動する必要があるコンテンツが含まれています。この検査に対する低コストのアプローチを開発するために研究開発部と自動車用ガラス事業のエンジニアリング部が協力し、複数の顧客に受け入れられました。その結果、AR-HUDの検査装置の展開に必要な設備投資を削減することができました。