生物多様性

私たちは、「自然と共生する社会の実現」に向けて、生物多様性の保全と回復に配慮した事業運営を進めています。この考え方は、当社の経営理念やサステナビリティビジョンと整合するものであり、最も重要なマテリアリティである気候変動への対応や、資源循環の推進に加えて、生物多様性についても今後取り組むべきテーマの一つとして捉えています。

当社のビジネスは、原燃料の調達や水の供給などを生態系サービスに依存し、GHG排出、水利用、廃棄物など、自然に変化を及ぼし得る影響を当社の事業活動から生じています。これらは当社事業にとって、自然 (Nature) に由来するリスクと機会をもたらしていると認識しています。

例えば、ガラス溶融工程で用いる冷却水を自然環境から取水・自然環境へ排水しており、これらが自然環境に影響を及ぼす可能性があります。また、ガラスの原料である珪砂やソーダ灰、またガラスの溶融に必要となる燃料の供給を自然に依存しています。さらに、将来バイオ燃料の重要度が当社の脱炭素ロードマップにおいて高まるかもしれません。一方、当社はバードストライクを防ぐ製品 (Pilkington AviSafe) を提供しており、このような生物多様性の保全に貢献する製品の提供は、当社グループに機会をもたらします。

現在、TNFDのフレームワークに沿って、当社ビジネスの生態系への依存と、当社ビジネスが生態系に与える影響の調査を進めています。今後数年にかけて、簡易版レポートの発行、さらにはグローバル全体を対象としたレポートの発行を予定しています。

今後も、原材料調達から製造、製品提供、拠点の緑地管理、地域との連携に至るまで、企業活動のあらゆる場面で自然との関係を見つめ直し、「ネイチャーポジティブ」に向けて取り組んでまいります。

ネイチャーポジティブへの道

製品と生物多様性保全

NSGグループでは、生物多様性保全に資する製品開発に取り組んでいます。NSGグループの英国拠点にて開発されたPilkington AviSafeは、鳥の衝突リスクを低減する特殊コーティングガラスです。鳥に見えやすいUVパターンを採用し、建物の美観や透明性を損なうことなく生物多様性保全に貢献します。

米国をはじめ各地で鳥類保護ガラスの使用を求める規制が進む中、本製品は法規制対応と環境配慮を両立するソリューションとして、建築市場での競争力を高めています。断熱性や防音性など他製品との組み合わせにより付加価値も創出しています。環境課題への対応を通じて、顧客からの信頼やブランド価値の向上、持続可能な成長に資する収益機会の拡大にもつながっています。

自社拠点における保全活動

  • 日本・舞鶴事業所における生態系調査
  • 日本の舞鶴事業所は、NSGグループの日本国内における最大規模の製造拠点であり、地域社会との強い結びつきを大切にしています。
    当社では、生物多様性の保全に取り組むうえで、事業活動による土地利用が地域の生態系に与える影響を正しく把握することが重要だと考えています。この考えに基づき、京都府および舞鶴市の行政と連携し、地元の市民環境団体の協力を得て、事業所敷地内の生態系調査を実施しました。調査の結果、絶滅危惧種であるミサゴ (準絶滅危惧 (NT) ) や、京都府レッドデータブックで「要注目種」とされるホンドキツネやアオダイショウなどの生息が確認されました。今後は、これらの貴重な生物と共存できるよう、地域の生物多様性と調和した保全施策を積極的に推進してまいります。

    赤外線カメラで撮影されたニホンキジ

    舞鶴事業所敷地内に設置した赤外線カメラで撮影されたニホンキジの姿

    舞鶴事業所での生物多様性調査

    専門家と社員が協力して行う、舞鶴事業所での生物多様性調査

  • 英国・レイザム事業所における養蜂活動を通じた在来種ミツバチの保護と地域社会への貢献
  • 英国のレイザム事業所では、数年来にわたりPostillion Pond付近にミツバチの巣箱を設置し、生物多様性の向上に取り組んでいます。近年、英国ではミツバチの個体数減少や外国産ミツバチの輸入増加が課題となっています。この巣箱は、Phil Reeves氏およびOrmskirk & Croston養蜂協会によって所有・管理されており、構内および周辺地域の植物や樹木の受粉を通じて、地域の生態系に貢献しています。採取されたハチミツは社内のカフェテリアで販売され、その売上はすべてAlder Hey小児病院に寄付されています。この取り組みは、地域社会への支援だけでなく、従業員の環境意識を高める活動としても高く評価されています。近年、英国ではミツバチの個体数減少や外国産ミツバチの輸入増加が課題となっています。レイザム事業所では、英国在来種の保全を目的として、BIBBA (Bee Improvement & Bee Breeders Association) が推進するNatBIP (National Bee Improvement Programme) に基づき、在来種のみを飼育しています。これにより、持続可能な生態系の維持と、地域固有の生物多様性の保全に貢献しています。

    レイザム事業所に設置されている養蜂箱

    レイザム事業所に設置されている養蜂箱

  • ブラジル・カサパーバ事業所における植樹活動
  • ブラジル・カサパーバ拠点では、無事故期間の継続を祝う取り組みとして、構内2拠点の間にある緑地に苗木を植える活動を開始しました。この小さな一歩は他のチームにも広がり、やがて拠点全体を巻き込むプロジェクトへと発展しました。活動は「Our Greener Glass(私たちの、より緑豊かなガラス事業)」と名付けられ、現在では毎月30本以上の苗木を植えることを目標に、定期的に実施されています。プロジェクトには会計年度末までのスケジュールが設定されており、すべての従業員が参加できるよう配慮されています。苗木の植樹は「エコウォーク」と組み合わせて行われ、従業員が自然とふれあい、未来への責任を考える貴重な機会となっています。
    直近では、無事故3,500日を達成した記念として植樹を実施しました。これまでに植えられた苗木は、果樹や地域の在来種を中心に約300本にのぼり、ブラジル・アトランティックフォレスト地域の生物多様性回復にも貢献しています。

    カサパーバ事業所における植樹活動

TNFDフォーラム (TNFD Forum) への加入

NSGグループは、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の理念に賛同し、その活動を支援・促進するグローバルなステークホルダーネットワークである「TNFDフォーラム (TNFD Forum)」に参画しました。TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)は、企業や金融機関が自然資本や生物多様性に関連するリスクや機会を把握し、適切に開示することを支援する国際的なイニシアティブです。

当社は、TNFDのビジョンとミッションに賛同し、自然との関係性を経営判断や情報開示に組み込むことを通じて、サステナビリティ経営の一層の推進を図ってまいります。

また、TNFDフォーラムへの参画を契機として、今後はTNFD提言(ガバナンス、戦略、リスクと管理、指標と目標)の枠組みに沿った体系的な情報開示の実施に向けた取り組みを本格的に進めていきます。

TNFDフォーラムのロゴ

TNFDフォーラム

ぬりえの無料ダウンロード

NSGグループでは、「生物多様性」に親しんでいただけるよう、オリジナルのぬりえを無料でご提供しています。
舞鶴事業所内に生息している動物たちや、鳥のガラス衝突を防ぐ革新的なガラスソリューション「Pilkington AviSafe」のキャラクター「ロビン」など、可愛いらしい生き物をモチーフにしたぬりえをご用意しました。
お子さまはもちろん、大人の方にもお楽しみいただける内容となっています。
楽しみながら、自然への関心を深めるきっかけになれば幸いです。

当社は、お客様のプライバシーを尊重しています。

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