健康経営とウェルビーイング(日本)
NSGグループでは、社員を最も重要な資産と位置付けており、ひとりひとりがその能力を最大限に発揮するためには、健康の促進が不可欠であると認識しています。社員の健康
の促進は、企業価値の持続的な向上を支える原動力です。こうしたコミットメントを反映し、当社は2020年1月に日本で「健康経営宣言」を発表しました。
NSG健康経営宣言のもと、社員がいきいきと活躍できる環境づくりと健康の促進、エンゲージメント向上を目的に、経営的視点から戦略的な健康経営活動を推進しています。代表執行役社長兼CEOを責任者とした組織体制を整え、全社的にさまざまな取り組みを実践しています。
【健康経営宣言】
NSGグループでは、企業の持続的価値向上及び社会貢献の実現のためには、まずは社員及びその家族が健康であること、これが基盤になると考えます。
1918年の設立以来、住友の理念であります「事業は人なり」を重んじ、現在の経営理念「Our
Vision」においても「人を尊重し、人を活かす」をコア・バリューの最初に掲げております。最も大切な資産は「人」であるという考え方の下、社員がその能力を最大限に発揮できるようにするために、社員ひとりひとりの健康促進に取り組み、健康経営を推進していきます。
NSGグループは2018年11月22日に創立100周年を迎えました。次の100年において更に飛躍できる様、社員が活き活きと活躍できる環境づくりを進めてまいります。
2020年 1月1日
日本板硝子株式会社
代表執行役社長兼CEO 森 重樹
【体制】
健康経営推進は、代表執行役社長兼CEO
細沼宗浩を責任者とした組織体制で推進していきます。各事業をベースとした地道な取組み、日本板硝子健康保険組合とのコラボヘルスや労働組合との中期的な視点での議論など、関係組織との連携を深めた取組みを実施していきます。
【主な取り組み内容】
- 社員および家族のヘルスリテラシー (健康への意識) の向上および健康促進
毎年度、健康経営にかかわる全社方針や各種取組と進捗について、社長や事業部門長の参加する会議で議論を行っています。また、各事業所でも全体集会での社員説明や社員代表が参加した委員会活動での議論を通じて一体感ある活動に努めています。健康促進のためのさまざまな内容に関する教育およびセミナーの実施や情報発信を通じて健康に関する意識向上を図っています。
- 健康診断
年2回の定期健康診断や特定保健指導の実施により、有所見者の把握・改善を行っています。健康保険組合とのコラボヘルスにより、各種健康診断や特定保健指導のフォローを行っており、スコアリングレポートの結果からも健康数値の改善があらわれています。さらに、健康診断結果データの活用やDXの推進により、健康状態の可視化と分析精度の向上を図っています。これらの活動は単年度ではなく、中期的な取り組みを意識して医療スタッフ、労働組合、健康保険組合と議論して推進しています。
- 生活習慣病対策
社員食堂での減塩やカロリー摂取に応じたメニューや栄養バランスの改善、栄養指導、相談窓口の設置や情報提供を行っています。運動習慣については、運動施設としてトレーニング施設の充実や外部機関との提携、各種イベントの実施などにより運動習慣の向上に努めています。喫煙対策はセミナーなどの社内イベントや禁煙希望者への継続的な保健指導、禁煙外来治療費の補助を行っており、2027年3月末での就業時間内完全禁煙を目指しています。
- メンタルヘルス、エンプロイーエンゲージメントの向上
日本では2016年よりストレスチェックを実施していますが、社員の
ストレス度については全社結果がある一方で、実際には組織や業務内容によって異なるため組織単位でのフィードバックを行い改善を進めています。社員がいきいきと働くためには、ウェルビーイング (身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること)
に関連する仕事や会社に対する満足度 (エンゲージメント)
を高めることが重要です。その実現を目指し、さまざまな取り組みを進めています。また、グループとしての一体感や絆意識を高めるための各種イベントの実施や職場でのコミュニケーション改善も重要な要素と考えており、管理者・監督者向けのトレーニングなども実施しています。
- 働き方改革
育児や介護を抱える社員の働きやすい環境づくり、労働時間の管理の強化と総労働時間の削減、また有給休暇の取得率向上など、多様な人材が多様な働き方を選択できるようにしていくことが、企業の活力に結びつくと考えています。そのため労使で協議をしながらこうした取り組みを進めています。日本板硝子は2021年から5年連続で「健康経営優良法人」の認定を受けています。多様な働き方を実現するための環境整備を進め、個々人の在り方を見直し、生産性・パフォーマンスを最大化する働き方への移行を目指しています。当社の人材は競争上の優位性の源であり、当社は今後も人材を事業の中心に据えていきます。
「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
当社の経営課題と健康経営の実施により期待する効果、具体的な取組
健康経営戦略マップ
健康経営に関わる主要な指標は以下の通りとなっております。
| 従業員のからだの健康づくり |
2024年度 |
2023年度 |
2022年度 |
| 定期健康診断受診率 |
96.3% |
91.9% |
92.9% |
| 精密検査受診率 |
51.2% |
71.2% |
72.1% |
| 医療機関受診率 |
45.9% |
- |
- |
| 特定保健指導実施率 |
61.8% |
66.6% |
34.6% |
| 適正体重維持者率 |
67.0% |
67.8% |
67.2% |
| 睡眠により十分な休養が取れている人の割合 |
62.8% |
65.1% |
66.7% |
| 飲酒リスク者比率 |
12.9% |
16.6% |
15.2% |
| 運動習慣者比率 |
31.8% |
30.4% |
29.5% |
| 喫煙率 |
32.0% |
31.1% |
31.7% |
| 健康の意識向上セミナー参加率 |
56.6% |
86.1% |
90.5% |
| 女性の健康セミナー参加率 |
38.4% |
76.1% |
44.3% |
| 従業員のこころの健康づくり メンタルヘルス |
2024年度 |
2023年度 |
2022年度 |
| ストレスチェック受検率 |
89.0% |
87.5% |
88.2% |
| ストレスチェック対象者数 |
2197 |
2131 |
2135 |
| 高ストレス者率 |
11.5% |
11.5% |
12.6% |
| エンゲージメントスコア※偏差値 |
48.5 |
46.6 |
46.5 |
| ワークエンゲージメントスコア※偏差値 |
48.0 |
48.0 |
- |
| エンプロイエンゲージメントスコア※偏差値 |
45.6 |
45.8 |
- |
| プレゼンティーズム※WHO-HPQ |
34.5% |
34.6% |
- |
| アブセンティーイズム※私傷病による欠勤・休職をした従業員数の全従業員数に占める割合 |
1.1% |
0.9% |
0.8% |
| 年間長期欠勤・休職者数 |
24 |
18 |
16 |
| 働き方改革 ワークライフバランス |
2024年度 |
2023年度 |
2022年度 |
| 年次有給休暇の取得率 |
83.5% |
79.7% |
76.0% |
| 時間外労働時間(1人当たり平均) |
10時間 |
11時間 |
10時間 |
| 育休取得率 |
女性 |
100% |
100% |
100% |
| 男性 |
41.0% |
38.1% |
23.1% |
| 離職率 |
1.3% |
1.5% |
3.0% |