熱貫流率ゼロの超高断熱ガラス開発について
当社は、次世代建築用ガラス「熱貫流率ゼロガラス」の開発に着手しましたので、お知らせ致します。
「熱貫流率ゼロガラス」は、当社が開発・販売している複層真空ガラス「スペーシア21®」に透明導電膜を付け、「ワイヤレス給電」システムを組み合わせたハイブリッドガラスです。
高断熱性能を有する複層真空ガラスに透明導電膜を成膜し、膜に給電することで、ガラス表面温度を上昇させることができ、さらなる断熱性能の向上を図るもので、断熱性能の基準値である熱貫流率“ゼロ”のガラスシステムの開発を進めていきます。また、有線の給電では、固定窓でしか使用が出来ませんが、ワイヤレス給電システム(電界結合方式)にしたことにより可動窓でも使用できるため、設計の自由度が高くなります。本システムを実現することにより下記の効果が期待できます。現在、特許出願中です。
1) 室内暖房時、暖房効果を最大限高める。
2) 窓ガラスの結露発生を極限まで抑える。
3) ワイヤレス給電のため、引き違い窓などの可動窓にも適用が可能。
「ガラス技術で世界に変革を」を合言葉に、NSGグループは、サステナビリティに積極的に取り組んでいます。当社グループは、革新的な高機能ガラスの生産を通じて、生活水準の向上、人々の安全と健康、省エネ・創エネに貢献し、安全かつ企業倫理に沿った事業活動を行ってまいります。
以上
■用語解説
・熱貫流率
建物の壁、床、窓などの複合材料の断熱性能を表わすもので、室内外両側の温度差が1K(ケルビン)ある場合、1㎡の面積を何ワットの熱が通過するかを示した値。一般的に熱貫流率が小さいほど熱を通しにくく、断熱性能が優れている。
・複層真空ガラス「スペーシア21®」
当社が世界で初めて実用化に成功した真空ガラス「スペーシア®」とLow-Eガラスを使用した複層ガラスで、中空層には熱伝導率が低い不活性ガスであるアルゴンガスを封入することで、高い断熱性を実現した建築用ガラス。当製品は平成25年度省エネ大賞を受賞。

・透明導電膜付ガラス
ガラス表面に透明な金属膜(酸化スズ)を形成することで導電性を有したガラス。
・ワイヤレス給電
金属接点の接触を伴わずに電力を伝送・供給する技術のこと。
・電界結合方式
ワイヤレス給電における伝送方式の一種。
他のワイヤレス電力伝送方式に比べ、伝送効率が良い。
【お問い合わせ先】
報道関係: 日本板硝子株式会社 広報・IR部 TEL:03-5443-9477
お客様 : 日本板硝子お客様ダイヤル TEL :0120-498-023