廃棄物と循環経済

NSGグループは、資源のリユース、リサイクル、回収を最大化し、ガラスの製造、加工、梱包、搬送の過程で発生する廃棄物を最小化することで環境への影響の軽減に取り組んでいます。

詳細はNSGグループ サステナビリティポリシーおよびNSGグループ 環境ポリシーをご覧ください。

ガラスのリユースとリサイクル

ガラス製造工程そのものはごくわずかな廃棄物しか出しません。切断したガラスの端材(カレット)はすべてガラスの原料として再溶解することで再利用されます。自動車用ガラス、建築用ガラスの加工工程で発生するカレットや不合格品は、グループ内の工場において溶解工程で再利用またはリサイクルされるか、外部のリサイクル業者を通じて他のガラス製品用として活用されます。ガラスカレットの再溶解によりエネルギー消費および、それに伴うCO2の排出を大幅に削減することができます。1トンのカレットを再溶解することにより約400-600kgのCO2の排出量を減らすことができます。

■ カレットの流れ

廃棄物データの収集とモニタリング

2019年、NSGグループは、新しく、より洗練された環境に関する報告・分析データベースを導入しました。すべての事業所が廃棄物データをグループ共通のデータべースに報告することで、グループおよび事業所レベルでの更なるデータの集積、分析、モニタリングが行われます。内部でモニタリングがされていない場合(グループ内で再利用されたカレット)は、廃棄物量のデータは廃棄物移動の記録をもとに算出されます。

第三者による廃棄物マネジメント

板ガラスの製造工程や二次加工工程で発生するガラスカレットは、NSGの監督および管理のもと、可能な限り再溶解によって再利用されます。使用前の廃棄物は、転用される場合も処分される場合も、第三者により管理されます。廃棄物マネジメントおよびリサイクルのパートナーとのすべての契約の締結には、地域の環境法令およびNSGグループのデータ報告要件を満たすことが必須の要件になります。

この観点から、また、産業廃棄物処理委託契約の前提条件として、廃棄物およびリサイクル業者はNSGグループサプライヤー行動規範を受け入れ、環境および廃棄物マネジメントの資格(ISO 14001または同等のもの)の認証を維持する必要があります。

リスク・アプローチに従い、廃棄物/リサイクル業者が契約または法令の義務を順守して廃棄物マネジメントを行っているかについて、社内の環境専門部門による追加監査を実施しました。

埋め立て廃棄

住友グループのメンバー企業として、住友の事業精神に従い、NSGグループは埋め立て廃棄物の削減目標を設定しています。これは、環境と健康に重大な影響を及ぼす可能性と埋め立て廃棄物に含まれる資源および材料を将来使用することができないためにそれらの枯渇を加速させることを抑えるためです。

過去、NSGグループは、2013年までに埋め立て廃棄物を2007年対比で50%削減しました。その後、2019年3月期までに2014年3月期対比で埋め立て廃棄物を16%削減しました。さらに、2024年3月期までに2020年3月期対比で20%削減する新しいサステナビリティ目標を設定しました。ガラス加工から発生する少量のガラスカレット(2022年3.3千トン、2021年2.1千トン、2020年3.9千トン)は、異物混入のため埋め立て廃棄されます。これは、埋め立て廃棄および関連アクティビティーに関するサステナビリティ向上目標に含まれているものです。

2023年3月期は2022年3月期の19.6千トンと比較して2.0千トン増加し21.6千トンとなりましたが、これは2020年3月期対比で10%の増加になります。米国に新設されたフロート工場での埋め立て処分量は、他の工場での削減量では補うことができませんでした。引き続き、埋め立て廃棄物量を削減する取り組みをグローバルで継続していきます。

その他の廃棄物

ガラス研磨汚泥

自動車用ガラスのエッジ研磨や穴あけ加工から発生する汚泥をゼロにすることはできませんが、NSGグループでは、この汚泥を埋め立て処分するのではなく、積極的にリサイクルのパートナーを見つけ、コンクリートやアスファルト混合物などの骨材の原料として提供しています。

フロートガラス規格外の原材料

2020年に、NSGグループは、ガラス粉塵および不合格バッチを回避および/またはリサイクルするための方法を引き続き模索しました。規格外の原材料が配合されることで不合格バッチになります。また、ガラス粉塵等は、汚染物質除去装置で集塵されたものです。

一般廃棄物

大規模な事業所においては、一般廃棄物の回避および分別をさらに徹底できるよう集中的なサポート体制がとられています。梱包材の回避および/またはリユースが焦点です。また、その他の様々な廃棄物が混合した一般廃棄物の埋め立てや焼却処分を避けるため、購買部門がパートナーとなり得る地元のリサイクル業者の選択に積極的に関わっています。

バリュー・チェーンの川上または川下で発生する廃棄物

現在、製品として使用された後に発生するカレットは板ガラスには利用されていません。寿命を迎えた製品(自動車/建物/PVパネル)の分別からは十分な品質のカレットが得られないからです。現在、使用後のカレットは、不活性の特徴を活かし、骨材の代替品として利用されています。有害な化学物質が放出されたり、腐敗して温室効果ガスが放出されたりすることがないためです。しかし、NSGグループは顧客、建築家および規制当局と連携して板ガラスの循環経済を推進しており、寿命を迎えた製品が適切に分別され、ガラスの原料として再溶解されるよう取り組んでいます。川上のサプライヤーで発生する廃棄物の環境影響については、ライフ・サイクル分析研究の一環として分析しています。

7 日本板硝子(NSG)のプラスチック類廃棄物の総排出量

日本板硝子株式会社(NSG)は、前年度のプラスチック類廃棄物の総排出量が250t以上であるため、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」における多排出業者に該当します。

データは各年度4月からの1年間

*1: マテリアルリサイクル、またはケミカルリサイクル
*2: サーマルリサイクル、RPF (Refuse derived paper and plastics densified Fuel, 廃プラスチック類等を主原料に含む固形燃料)、セメント原・燃料化、ごみ発電等

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