省エネガラス向けコーティング設備の国内生産能力を増強
日本板硝子株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長兼CEO:細沼 宗浩、以下「NSG」)は、国内建築用ガラス事業の主要製造拠点である千葉事業所(千葉県市原市)において、最新鋭のスパッタリングコーティング設備を導入し、省エネ効果の高いLow-Eガラスの生産能力増強を計画していますのでお知らせします。
近年、脱炭素化に向けた全世界的な取り組みが進む中、日本においてもカーボンニュートラルの実現に向け、政府による住宅や建築物の省エネ水準の抜本的な見直しや引き上げ、規制の対象範囲拡大等の施策が実施されていく見通しです。これに伴い、より省エネ効果の高いLow-E複層ガラスの需要拡大が見込まれています。
Low-Eガラス(Low Emissivity、低放射ガラス)は、ガラス表面に透明金属膜をコーティングし、建物内外の熱の透過を防ぐ省エネガラスです。国内新築住宅におけるLow-E複層ガラスの普及率は年々上昇傾向にあり、2023年時点で戸建住宅では85.0%、共同住宅でも62.8%(板硝子協会調べ、面積ベース)まで拡大しています。
当社はこれまで日本国内においては、大半のLow-Eガラスをグループ内外から外部調達してLow-E複層ガラスを生産していましたが、今後も高い需要が継続的に見込まれるとともに、商業ビルなどの非住宅分野や既存建築物のリフォーム市場などへも更なる採用拡大が見込まれることを踏まえ、本格的な国内生産に向けた投資を行うこととしました。本設備の稼働は2026年4-6月期、量産開始は同年7-9月期を予定しています。
今般の取り組みは、NSGグループの中期経営計画 「2030 Vision: Shift the Phase」において戦略方針として掲げる「Business Development(ビジネスデベロップメント)」、および「Decarbonization(脱炭素化)」に沿ったものであり、省エネ効果の高い製品群の供給を通じて、持続可能な社会に貢献する建築用ガラスのリーディング・サプライヤーを目指してまいります。
千葉事業所
Low-E複層ガラスの構成例
以上
NSGグループ(日本板硝子株式会社およびそのグループ会社)について
NSGグループは、建築および自動車用ガラスとクリエイティブ・テクノロジー分野で事業を展開する世界最大のガラスメーカーのひとつです。
建築用ガラス事業は、各種建築用ガラス、太陽電池パネル用ガラス等を製造・販売しています。
自動車用ガラス事業は、新車用(OE)ガラスや補修用(AGR)ガラスの分野で事業を展開しています。
クリエイティブ・テクノロジー事業の主要製品は、プリンターやスキャナーに用いられるレンズ、タイミングベルトの補強材であるグラスコードを中心とした特殊ガラス繊維やガラスフレーク、およびファインガラスです。 https://www.nsg.co.jp
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