世界初 真空ガラスの本格販売の開始ならびに生産体制の増強について

Date
1997年 09月 23日

本格販売の開始について

 日本板硝子株式会社(社長 松村 實)は、世界で初めて開発に成功した超薄型の高性能断熱・防音ガラス「真空ガラス スペーシア®」の本格販売を10月1日から開始いたします。

 「真空ガラス スペーシア®」は、魔法瓶の原理を応用したもので、厚さ約6ミリのガラス内部に0.2ミリの真空層を形成した新しい構造のガラスです。真空層の効果により、複層ガラスの倍以上の断熱性能と、防音用合せガラス並の防音性能を発揮します。さらに、総厚味が6ミリのため、複層ガラスのような専用サッシを必要とせず従来の単板用サッシにそのまま装着出来ます。このためより低コストで窓の高性能化を実現できるメリットがあります。また、高い省エネ性能により地球環境の保護への貢献も期待されます。

 日本板硝子では、本年2月から東京・大阪地区に限定して、主としてリフォーム分野で試験販売を行なうとともに、新築のマンション・ホテル・病院等の設計部門へのPR活動を進めてまいりました。また、超断熱ガラスへの展開を目的に産業機器メーカーとの共同開発にも取り組んでまいりました。 その結果、断熱、防露、防音など性能の高さはもとより、使用性・施工性の良さから以下のような評価を得ております。

1.性能面

   ・結露発生が大幅に軽減する。
 ・窓際のひんやり感がなくなる。
 ・外部の騒音が気にならなくなる。
 ・冷暖房効果がよくなる。

2.使用性・施工性面

 既存住宅では、サッシを取り替えずガラスの交換だけで経済的かつ簡単に窓の断熱・防音をすることができる。
 新築マンションでは、薄いガラス厚味で窓の断熱・防音が図れるため、サッシを含めた窓全体の薄型・軽量化が可能となり、サッシ込みのトータルコストも削減できる。
 断熱と防音の両方の機能を備えていることから、ホテルの客室や病院の病室、介護施設の居室、学校の教室など住宅以外の分野での使用も期待できる。
 スーパーマーケットやコンビニエンスストアーなどで使われている冷凍・冷蔵ショーケースなどへの展開も可能で、超断熱ガラスとして需要も期待される。

 現在、新築戸建住宅を中心に複層ガラスによる窓の断熱化が進んでいますが、その反面、既存住宅や新築のマンションなどではまだまだ断熱化への取り組みが遅れているのが現状です。今回の「真空ガラススペーシア®」の発売によりこの分野でも、断熱化が加速されるものと期待されます。
 日本板硝子では、今後、リフォーム及び新築マンションやホテル・病院、さらには冷凍・冷蔵庫分野などを中心に「真空ガラス スペーシア®」の売上拡大を見込んでおり、3年後の2000年には、売上高100億円を超える商品に育てていく計画です。
 なお、スペーシア®は、日本板硝子の各支店から取引店を通じて全国に発売しますが、責任施工体制を確立するため、ユーザーへの販売及び施工は、専門教育を受けた「スペーシア®取扱店」が行なうことにしております。10月1日からは全国のガラス店から募集した約1000店の「スペーシア®取扱店」が販売・施工を開始する予定です。
 また、リフォーム需要に対応していくため、リフォーム専門店やホームセンターでの販売も積極的に進めていく計画です。

3.量産設備の増強について


 本格販売に合わせて、量産体制の増強も進めていく計画であります。
 まず、現在稼働中の京都工場の製造能力を、本年10月に月産5千m²から4倍の2万m²(年産24万m²)に引き上げます。現在、設備改造を終了し試運転に入っております。
 また、関東地区でも既に工場の建設に着手しており、来年4月から茨城県竜ヶ崎市の日本板硝子竜ヶ崎建材センター内で、月産2万m²(年産24万m²)の能力の設備を稼動させる計画です。
 これにより、来年4月からは、東西2拠点で合わせて月産4万m²(年産48万m²)の供給体制が整うこととなります。

 欧米諸国においては住宅やビルの窓ガラスの断熱化が進展しており複層ガラスの使用が一般的になっております。
 日本においても、断熱ガラスの需要は今後急速に拡大していくものと見られ、西暦2000年には現在の約3倍の2千万m²に達するものとみられております。
 このような時代の流れの中で日本板硝子は、複層硝子と真空ガラスを核に売上げ拡大を図っていく計画であり、複層ガラスの生産拠点の拡大とともに、真空ガラスの量産設備の増強・拡大も順次進める予定です。