ワイヤレス防火ガラス「パイロクリア」の寸法とカラーバリエーションの大幅拡大について
日本板硝子(社長 松村 實)は、一昨年10月からワイヤレス防火ガラス「パイロクリア」の拡販を積極的に進めてきましたが、多様な建築ニーズに応えて、この6月中旬より従来の寸法を大幅に超える大寸法品への対応と、同時に色調についても従来は透明のみでしたが、カラーバリエーションを一挙に25品種に拡大して受注を開始しました。
寸法については、従来国内では2400mm×1200mmが限界で、開口部の寸法が相当限定されましたが、今回日本で最大の2400mm×1800mmに拡大しましたので、大きくすっきりとご使用いただけます。
また、色調についても今までは透明1色に限定されてきましたが、今回世界で初めて熱線吸収タイプ4種類と熱線反射タイプ3種類を可能にし、高性能熱線反射タイプ17種類と合わせて25種類となり、ビルの多様なデザイン対応と省エネルギー対応を可能にしました。
これらは、防火ガラスとして一般的に使用されている網入板ガラスと比較しても、寸法的には網入板ガラスの通則認定(最大4.8m²)と殆ど遜色なくなり、色調上は網入板ガラスは透明の他は熱線吸収の2色(ブロンズとグレー)に限定されているのに比べ、大幅に増えているため大変に使いやすくなっています。
今回の寸法拡大及び品種拡大については、今冬より建設省建築研究所のご指導と「アルミ防火戸認定推進協議会」の立会のもとに確認試験などを進め、4月17日より乙種防火戸通則認定制度の中で使用が可能となりました。
現在、ワイヤレス防火ガラス「パイロクリア」は、高強度な安全ガラスとして、市場の評価も高く、乙種防火戸及び甲種防火戸として採用が急増しています。今回の寸法拡大及び品種拡大によって、特に年間200万セットを超す通則認定の乙種防火戸用としての普及が加速するものと思われます。
1.パイロクリア概要【製法】「パイロクリア」は、フロート板ガラスに特殊なエッジ加工を施した後、特殊な強化処理によって、ガラス表面に非常に高い圧縮応力層を設けて、耐熱強度を高めた“ワイヤレス防火ガラス”です。
【特徴】(1)すぐれた外観
・金網がないので、クリアですっきりした外観が得られます。
・透明タイプ、熱吸タイプ、熱線反射タイプ、高性能熱線タイプともに通常のフロート板ガラスと同じ色調ですので、視覚的に違和感がなく周辺の一般ガラスとも色調の統一が可能です。
(2)高い強度と安全性
・一般のフロート板ガラスの5~6倍の強度があり、一般の強化ガラスと比較しても2倍以上の強度があります。このため熱割れすることがありませんし、衝突その他の荷重に対しても破損が大幅に少なくなります。
・万一破損しても小さな破片になる安全ガラスですので、日常も地震にも安心です。(建設省通達「ガラスの開口部安全設計指針」に合致)
(3)使いやすさ 大寸法と多くの品種揃え
・国内最大の大寸法品(厚さ8ミリ/2400mm×1800mm)が可能です。
・透明タイプの他に、熱線吸収タイプ4種、熱線反射タイプ3種、高性能熱線反射タイプ17種と合計25品種のカラーバリエーションが品揃えされています。
・大寸法品及び各ガラス品種ともに、年間200万窓も使用されている通則認定のアルミサッシと組合せて幅広くご採用いただけます。