太陽電池用ガラス基板のオンライン量産化について

Date
1998年 02月 02日
日本板硝子株式会社(社長 松村 實)は、地球温暖化の原因となるCO2の排出削減に役立つ太陽光発電システムに対応して、アモルファス薄膜型太陽電池用ガラス基板を本格的に事業拡大していくため、今回、オンラインの成膜量産設備を導入することとしましたので、その概要をお知らせします。

 太陽光発電システムはクリーンかつ無尽蔵な太陽エネルギーを活用することから、省エネルギー促進の切り札として注目されています。日本板硝子は、構造が簡単で生産が容易な、薄膜型太陽電池用ガラス基板を既にオフラインで成膜し事業化していますが、今回、千葉工場(千葉県市原市)のフロート板ガラス製造ラインにCVD法による成膜設備を設置して、オンラインで成膜された太陽電池用ガラス基板を量産する計画です。CVD法は複数のガスをガラス表面に導入し、ガラスの温度(熱エネルギー)により化学反応を起こして成膜する方法です。

 フロート板ガラスの成形過程でガスを吹き付けて成膜するオンライン量産設備としては、日本で初めてのものであり、オフラインでの技術蓄積の活用と併せて、低コストの実現、生産能力のアップ、品質の安定、寸法の拡大などのメリットが得られます。特に低コストの実現によって、薄膜型太陽電池の市場拡大を促進することが期待されます。また、この量産設備では、太陽電池用以外にも、高断熱複層ガラスや真空ガラス「スペーシア」向けに使用されるLOW-E(低放射)用の成膜もオンラインでできることから、省エネルギー促進に向けた一層の品揃えが可能になります。さらに電磁遮蔽用、抗菌・防汚用、帯電防止用などの成膜によって、新商品・新事業展開が期待できます。

 この量産設備は、米国で板ガラス事業を共同で行っているピルキントン社(本社:英国)から技術導入したもので、99年春頃の量産開始に向けて、現在工事中であります。

 日本板硝子は、特に電子機材分野について、2000年までの中期計画「WIN21」の中で一層注力していく計画です。その中で、地球温暖化防止の観点から、今後市場拡大が見込まれる太陽電池用に対応していくため、この量産設備を導入し、製造・販売・技術を併せ持った組織「新成膜事業開発部」をつくり、太陽電池用ガラス基板を中心に積極的に事業展開していく予定です。